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内部告発は公共の利益を守るのか、それとも破壊者か

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こんにちは、たけのこです。

 

先日の記事の中で、大企業の不祥事について取り上げました。


その中で、最近増えているのは内部告発や関係者の匿名通報による隠蔽や不正の告発です。

 

今回は、内部告発について思う事を書きたいと思います。

 

簡単に不正が行われている

 

2016年は不適切会計開示企業が一部上場企業だけで27社ありました。

 不適切会計開示企業推移
2016年全上場企業「不適切な会計・経理の開示企業」調査 : 東京商工リサーチ

 これは企業が自主的に認めたか、会計士往査によって判明したものと思われます。

そのため内部告発によるものは少ないでしょう。

 

ただ毎年多くの企業が不正会計をはたらいています。

行われる不正に対する告発

最近では富士ゼロックスの不正会計の組織的隠ぺい問題がありました。

この問題は2015年に本社あてに内部告発があったのですが、富士ゼロックスはそれを隠蔽したのです。

 

他にも、内部告発で不正が発見した事件は数多くあります。

 

〇東芝:目標を達成するために利益の水増し

 

〇横浜市産廃業者:産廃処理不正

 

〇東亜建設工業:羽田空港液状化対策工事不正

 

〇千葉県がんセンター:腹腔鏡手術を受けた患者11人が相次いで死亡

 

〇三菱自動車:リコール隠蔽

 

〇雪印:牛肉産地偽装表示

 

〇日本ハム:BSE対策の牛肉買取政策の虚偽申請

 

〇東京電力:福島原発試験データ偽装

 

〇不二家:賞味期限改ざん

 

〇赤福:賞味期限改ざん

 

〇オリンパス:社内不正行為

 

調べればいくらでも出てきます。


企業の不正が隠蔽されることが多い中で、勇気を出して内部告発する人が増えているという事です。

 

内部通報が多い会社

最近では、企業内に内部通報制度が整備されてきており、内部通報件数が公表されています。

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http://toyokeizai.net

 内部通報は会社規模に比例して一定数あるほうが健全と言う考え方が支流となってきていますが、1位のセブン&アイホールディングスは先日、下請けいじめが公正取引委員会から摘発されました。

 

内部通報が機能しているからと言って、不正に対する企業モラルが低下していれば、結局のところ不正はなくならないのです。

 

内部告発は公共の利益を守るのか、それとも破壊者か

日本を代表する企業だった東芝は、内部告発から始まり、今や主力事業を売却して何とか倒産を免れようとしています。

 

三菱自動車はその後も不祥事が続き、日産自動車の傘下で再建を図ることになりました。

 

雪印は内部告発ののちに会社清算。

 

このように、内部告発によって倒産まで追いつめられる企業や、社会的信頼を大きく失い、損失を被る企業がでています。

 

内部告発に対する報復

しかし、ながら内部告発が増える一方で、会社の組織的な不正の隠蔽、会社から告発者に対する報復が行われてる事実もあります。

 

懲戒解雇や報復人事、告発に対して動かない官庁。

 

横浜市なんかは、内部告発者の名前を当該企業に漏洩するなど、とんでもない行為を行っていました。

 

内部告発者を守る「公益通報者保護法」がありながらも、内部告発者が守られていない現実がそこにはあります。

 

告発者が正しいと思い行動した結果、会社はそれを裏切りと捉え、報復という形で反攻をしているのです。

不正を目撃したときあなたは

 もしあなたが企業の不正を目撃、もしくは関与しているとしたとき、どうしますか。

 

内部告発をしますか?

内部告発も社内に告発するか、社外にするかでまた違います。目の前の上司の罪を訴えることができるでしょうか。


それともそのまま、不正を見過ごしますか?

内部告発に伴うもの

 内部告発は社会にとっては正しい行動かもしれません。

しかし、内容によっては企業の経営状態は悪化、倒産の可能性もあり、公になれば社会からの信用失墜は免れないでしょう。

 

また、企業経営が悪化すれば失業する人も出てくるでしょう。それが大企業であれば、あるほどに失業者は増えます。


そうなれば、告発者が公共の利益のために行ったことでも、同僚や関係者が失業に追い込むことになり、恨まれる存在になるかもしれません。

 

また、場合によっては、告発を会社外部に行うと会社の規定にある秘密保持誓約の内容しだいでは、損害賠償請求される可能性もあります。


そう簡単に内部告発できない空気がそこにはあるのです。

人は悪いことを隠してしまう

 人はミスや不正を隠してしまう傾向があります。


学校教諭が自殺した生徒のいじめの調査で、いじめはなかったと判断してしまうことや、富士ゼロックスは社内で内部告発を隠蔽していたことのように。

 

同じようなことが、実際には多くの企業で行われてるんじゃないかなって思います。


しかし、不正を隠蔽すればするほど、見つかった時の信用の失墜が大きくなることはわかりきってるのに、なぜ理解できないのでしょうか。

 

自分を守れなければ内部告発は難しい

 自分を守れない人には内部告発はリスクが高いでしょう。

結局、自分の意思を貫くためには自分で自分を守れる人でないと、潰されてしまうのです。

 

正しいことをするのが難しい社会と言うのも変な話です。


でも、もし自分のやっていることに疑問を感じるようになったら、証拠を残し、行動を起こすべきだと思います。


隠さないといけないような不正をもつ企業は、痛みを持って変えていかなければ変わりません。

不正に対する感覚が麻痺していますからね。

 

必要悪はどこまでいっても、悪に違いないのです。