味噌手作りしたよ!年々消費が減る味噌もスーパーフードなんです
味噌には家庭の味がある!
週末ときどき農家のたけのこです。
あなたの家では味噌作っていますか?
たぶん、これを読んでいる人の多くは作っていない事でしょう。
かつては、どこの家でも味噌を作っていて、家庭ごとに味噌の味があったと聞きます。
しかし、今では作るどころか、年々家庭の味噌消費量は減る一方です。
今回は味噌の凄い効能と、我が家の味噌づくりの風景をご紹介したいと思います。
(写真多めです)
美容にも健康にもいいスーパーフード味噌!
世の中はどんどんスーパーフードが登場しますが、身近にある味噌はとっても優秀な食べ物なんです。
味噌は大豆を発酵させて作ります。
「大豆は畑のお肉」と言われるくらい良質なタンパク質でできており、そのタンパク質を麹たちが分解し、良質なアミノ酸、ビタミン、ミネラルを生み出してくれるんですが、味噌が持つ栄養はこれだけじゃありません。
大豆と言えばイソフラボン
大豆の栄養成分の代表と言えばイソフラボンです。
イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをすることは有名です。
特に女性は加齢とともに女性ホルモンの分泌が減少しますので、イソフラボンでその不足分を補ってあげると、トラブルを予防してくれます。
でも味噌のイソフラボンはただのイソフラボンじゃないんです。
味噌が持っているイソフラボンはアグリコン型イソフラボンと言われ、腸内細菌によって分解されるとエクオールという物質を作り出します。
このエクオールが凄い健康効果を発揮してくれるんです。
〇骨からカルシウムが溶け出すことを抑えてくれる
→女性ホルモンが減少すると骨からカルシウムが溶け出すんです。
〇エクオールが多いと更年期症状が軽くなる
〇エクオールを多く摂取すると肌機能の改善が望めます
→シワの改善や肌の新陳代謝を活発にしてくれます。
〇髪のツヤ、ハリを保ってくれる
→男性の薄毛にも効果ありか
〇コレステロールの増加を抑えてくれる
〇自律神経を安定させる
などの健康効果があると言われています。
アグリコン型イソフラボンは豆乳や豆腐など大豆製品には含まれません。
大豆を米麹たちが発酵する過程でアグリコン型イソフラボンは作られるため、味噌や醤油でしか取れないんですよ。
アミノ酸もたっぷり
味噌の30%はアミノ酸です。
しかも生命維持に必要な必須アミノ酸が全て含まれています。
それ以外にもアルギニン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリンも含まれていますので、全部で18種類ほどのアミノ酸が含まれているんですね。
最強のアミノ酸食品です!
ガン・生活習慣病を抑え、老化防止効果もある
味噌には次のガンや生活習慣病のリスクを抑えるという研究結果が出ています。
〇胃がん、肝臓がん、乳がんの発生率の減少
〇脳卒中、アルツハイマー、心筋梗塞の発生率の減少
〇抗酸化物質で老化防止機能が期待できる
〇糖尿病の予防効果がある
コレステロールを抑える
味噌にはリノール酸やレシチン、サポニンが含まれており、これらの物質がコレステロールを下げてくれる効果があるんですよ!
生きた酵素、乳酸菌を取れる
味噌は発酵食品ですので、生きた消化酵素プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼが含まれます。
これらは、炭水化物、タンパク質、脂質の分解を助け、エネルギーとして使いやすくしてくれます。
そのため、生きた消化酵素を取り入れることで健康で太りにくい身体を作ることができるんです。
また乳酸菌もありますので、腸内環境もよくしてくれ、味噌に含まれる食物繊維の効果で便通も良くなります。
もう書き出すときりがないので、この辺で終わります。
身近な味噌ですが、それが持っている効果はちまたのスーパーフードに負けていません!
味噌づくりの工程
さてここからが味噌づくりです。
大豆をゆでる
まずはメインの原材料となる大豆を柔らかくなるまで茹でます。
茹でた大豆はそのまま食べても美味しいんです。
また、このゆで汁使えるんです!
たいていの場合、このゆで汁は捨ててしまいますが、大豆の成分が溶け出しているので、我が家では味噌汁や煮物などに使ってみたら、とても美味でした!
米麹と塩を混ぜます
続いて大豆を発酵させる米麹と、保存性を高める塩を混ぜます。
普通の伯方の塩使ってます。
混ぜるとこんな感じ
よくわかんないと思いますが、これで下準備が完了です。
大豆の温度を下げる
ゆで上げた大豆は高温です。
そのまま麹を混ぜてしまうと熱で麹が死んでしまいますので、60~70度くらいに冷ませていきます。
こんな感じで表面積多くして冷めやすくしてます。
結構、あつあつです。
適温になったら麹を混ぜていきます。
大豆が冷めたら、米麹を混ぜていきます。
まぜまぜ。
しっかり混ぜていきます。
そうするとこんな感じになります。
納豆ご飯みたいですね。
すりつぶす
よーく混ぜたらこの機械で大豆をすりつぶしていきます。
肉のミンチを作るような感じですね。
この状態で味見をすると味噌もどきの味がします。
まずくはないけど美味しいものでもない感じ。
大豆ミンチができたらここから樽に詰めていきます。
空気を抜きながら樽に詰める
ミンチになった大豆を空気を抜きながらお団子にして、樽に投げつけていきます。
ある程度お団子が溜まったら、このような杵で、更に空気を抜いていきます。
この繰り返しです。
お団子作って、杵で空気を抜いていく
材料がなくなるまで続けていきます。
仕上げです
樽の内側を綺麗にして
さらに上から塩をまいてラップします。
落し蓋をして
最後に蓋をして周りを更にラップして、虫やネズミなどが入らないようにして完了です!
そして一年後
味噌ができましたーーー!
そのまま食べると大豆を分解してつくられたアミノ酸が口いっぱいに広がって、病みつきになります。
ちゃんと発酵で作られた味噌はうまい!
止まらなくなって喉が渇くくらいです。
倉庫の奥から年代物の味噌が
なんと家の奥から、3年物と10年物の味噌が出てきました。
見てくださいこの色の違い。
もうなんか香酢みたいな色になってますね。
ちなみに下の写真は右から1年、3年、10年ものの味噌です。
さて、味はというと、
個人的にはそのまま食べて美味しいのは1年ものです。
3年物はコクや味わいが深くなりますので、味噌汁なんかに会いそうですね。
そして、10年ものは酸味とコクが強くなり、まるで黒にんにくを食べてるような味わいです。
これに何が合うかは、まだ研究中で、使い道に困ってます…
(姉によると麻婆豆腐などに使うと美味しいようです)
液味噌が便利でも、普通の味噌を使いましょう!
さて、製法を見てもらったとおり、味噌は大豆、米麹、塩だけで作ることができます。
しかも何もしなくても腐るものではありません。
しかしながら、最近人気の便利な液味噌はだしの成分などが添加され、簡単に味噌汁が作ることができますが、たんぱく加水分解物やアミノ酸調味料などの化学添加物が加えられています。
たんぱく加水分解豚は大豆などのタンパク質を塩酸で加水分解して作ったもので、アミノ酸調味料は味の素みたいなもんです。
だしパックなど便利なものがありますので、味噌汁くらいは短時間で作れます。
得体の知れない添加物の入った液味噌ではなく、買うときは無添加で酵素が生きた生味噌を選ぶようにしましょう。
以上、味噌の健康効果と作り方でした。
是非皆さんもご家庭で試してみてください。
家でも十分作ることができますよ!