大手企業ほどマナーが悪い?!「サイレントお祈り」の実態
サイレントお祈りってしっていますか?!
経団連の指定する新卒採用が始まって1か月が経ちました。多くの企業はその日程に従わず、すでに内定を得ている学生さんも多いとニュースでやっていますね。
そんな中で「サイレントお祈り」という単語を目にしました。
「オワハラ」とか「圧迫面接」とかと同じような就活生なら良く知っている言葉の一つです。
私が新卒の採用試験をやっているときも、まだ名前もつけられてなかった「サイレントお祈り」を受けたことがあります。
今回は「サイレントお祈り」について書きたいと思います。
大手ほどマナーが悪い?!「サイレントお祈り」の実態
そもそも「サイレントお祈り」とは
「お祈りメール」という言葉はご存知でしょうか。
就職活動の際、不合格通知のメールの末尾に「今後のご活躍をお祈り申し上げます」とかそういった一文が添えられることから、不合格通知のことを「お祈りメール」と呼ばれています。
では「サイレントお祈り」とはどういったものでしょうか。
サイレントお祈りとは、不合格通知の際に合否の連絡通知をしないことを言います。
つまり、就活生側は採否の連絡が来ず、自分が合格しているのか、不合格なのかわからないのです。
就活生に対してとても失礼な行為です。
大手企業ほどマナーが悪い?!
HP総研の調査によると「サイレントお祈り」をしている会社は全体で3割ほどに達することがわかりました。
企業の規模別にみると従業員1001人以上の会社が一番多く、36%の企業が「サイレントお祈り」をしていることがわかります。
4社に1社の割合です。
かくいう、私の会社も「サイレントお祈り」をする会社の一つです。
企業は学生に対して、マナーだの、常識だの押し付けてくる割には、採用する側の優位性を逆手にとってこんなマナー違反を行っているんですよ。
サイレントお祈りを受ける側の気持ち
私も就活生の時にサイレントお祈りを受けたことがあります。
4,5社ほどしか採用試験を受けていなかった私は、全神経を受ける会社に捧げていました。
その中の1社にサイレントお祈りをしている会社がありました。
私はその会社の書類選考、面接を順調に進み最終面接まで進んだ時、それまでは1週間以内に採否を通知されていたのが、いつまでたっても合否が来ませんでした。
採用のサイトには合否は1週間程度で通知しますと書いておきながら、結局一か月以上たっても通知はきませんでした。
採否通知が来ないことは、まだ、チャンスがあるかもしれないと心の底で思いつつ、不採用だったんだと自分に言い聞かせなければならない、今思えば学生にとって酷いことをされていたんだなと思います。
合否が来ないことは自分の気持ちの整理が直ぐできないんですよね。
受かっているかもしれないし、落ちているかもしれない。
では、別の採用試験にどのような心境で臨めばいいのかわからなくなるんです。
私の会社の言い分
先ほど私の会社も「サイレントお祈り」をやっていると書きましたが、私が採用活動に携わる際、なぜ学生に合否の通知をしないか人事に問い合わせをしました。
その回答は
「採用予定人数の調整のために、合否を告げることはしない」とのことでした。
つまりは、採用予定人数が確保できないとわかると、一度不合格にした学生を復活させるということですが、不採用通知を出してしまうと他社に逃げられてしまうため「サイレントお祈り」をしているということです。
とても身勝手な理由だと思いませんか。
それに合わせ、採用活動しているときに内定を出した学生に「オワハラ」(就職活動をやめさせる行為)を私はさせられました。
「サイレントお祈り」をする会社は自分の会社の採用予定人数を割りたくない、ノルマを達成できないときのための保険として「サイレントお祈り」をしているのです。
学生に対して本当に失礼です。
サイレントお祈りは即刻辞めるべき
私の会社にも言ってやりましたが、方針を変えるつもりはないようです。
そのため、私は不採用となった学生にはこっそり合否を伝え、当社を受けてくれたことに対する感謝と「サイレントお祈り」に対する謝罪を伝えていました。
今は採用活動から手を引いていますが、「サイレントお祈り」はその会社のモラルの低さを自ら発信する行為であり、学生に対して許しがたいマナー違反です。
将来その学生がクライアントになった場合、「サイレントお祈り」した会社のことをどう思うでしょうか。
私だったら、絶対にそんな会社のこと信用しないしでしょう。私も自分の会社のことを学生に進めることはしないようになりました。
会社側は即刻「サイレントお祈り」をやめるべきです。
就活生側も「サイレントお祈り」や「オワハラ」をする会社はどんなに大手企業だろうとモラルの低い会社とみなしていいと思います。
就活生はよく考えて会社を選んでください。
そんな会社に入れば、自分も将来「サイレントお祈り」をする側になるかもしれないのですから。